2025/10/09 15:21

月が一際光り輝いて見える秋の空。
秋は、魅惑の魔女という女性像が象徴する季節です。
魅惑の魔女は女性の一生の中のいつの頃を指すかと言うと、未来への希望とやる気が溢れる若き「情熱の乙女」の時代から身の回りの人や目の前のことに愛を注ぎ育む「慈愛の母」のフェイズを経て、自分自身を優先して楽しむ自由がやってくる年代。
さまざまな経験を蓄えた先に自信と充実感が増して、人生の終盤へと向かう「叡智の老婆」の時代に向かう前の成熟期とも表すことができます。
更年期に差しかかるのもこの頃。体調や感情の変化によって、今までと勝手が違うことが出てくるかもしれません。
魅惑の魔女という女性像に自分とのつながりや親しみを感じることができなかったり、なんだか抵抗感やよく分からないざわざわした気持ちが浮かんでくる人は少なくありません。
なぜでしょう?
それは、私たちの周りにあまり存在して来なかった女性像だからかもしれません。
何かに情熱を注いだ若い乙女の時期というのは、何らかの形で思いを馳せることができると思います。現代人は情熱の乙女の時代が長く、いつまでもそのフェイズに留まり続ける人もいます。
あるいは、子育てや仕事の中で人を育てたりプロジェクトを成長させる母のフェイズで力を尽くして、自分の時間を謳歌することなく、気がついたら老いることへの不安を抱えている人が近くにいるかもしれません。
母と老婆の間に存在する魅惑の魔女のフェイズを自分の中で認識して味わうことでその先に、人生の豊かな神秘を知る聡明で美しい叡智の老婆へと姿を変えていけるのです。
多くの人にとって、最も長く身近で目撃した女性像は自分の母親かもしれませんが、母親像と異なる性質の女性像と触れることがどこかであったはずです。
何かの知識を持っていたり、ちょっと変わり者扱いされていた親戚の人、職員室にはほとんど顔を出さない芸術系の先生、独特なファッションや話し方、少し不思議な雰囲気が漂う年齢不詳な人。
どこか人を惹きつける謎を持っていて、魔法を使うことができそうな少し年上の女性。
それが魅惑の魔女です。
自分には無縁の女性像と感じてしまう人は、今身の回りにいる素敵で憧れる女性たちを思い浮かべてみてください。
それぞれ異なる感性や知識を持つ、個性豊かで楽しそうな魔女がいるはずです。
そして、自分の中にも必ず存在する魅惑の魔女と出会い、自分だけの喜びにふける時間を謳歌することがこの秋の季節にやることです。
そうすることで、眠っていた魅惑の魔女のエネルギーが呼び覚まされていきます。

生まれてから死ぬまでの人間の一生、一年の中で移り変わる季節、月が満ちて欠けるひと月の巡り。
自然のサイクルは、小さなものから大きなものまで重なり合っています。
